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人の命って

今週のベンガルは大型台風に襲われ、コルカタ市内はものすごいことになっているようですtyphoon

モロイ先生によれば、「会社に行くところじゃなく、家で待機してるのさぁ」ということだったので、いつもの雨季の大雨程度かと思っていました。

コルカタでは、2月から徐々に暖かくなり、心ウキウキムードへ。3月からは汗がじっとりとして、暑い時期が恐ろしく感じ始め、4月5月は猛暑!死にそうな暑さ。停電もしょっちゅうなので、扇風機が止まります。雨、雨、降れ降れrainの、八代亜紀ちゃんムードに入るのです。亜紀ちゃんの「私のいい人」は、インドバージョンでいけば、クリシュナの神様、でしょうか。雨と共にやってくる美少年、クリシュナ神。この時期のベンガルにとっては、秋の収穫のための恵の雨なのです。カタックの舞台でも雨やクリシュナのアイテムが増え、スラバニ師匠もお目目がうっとり、な時期なのですが。。。。

ところが、毎年、この雨によって尊い命が奪われているのも事実です。特に、ベンガルから北に行った、紅茶の産地として知られるアッサム州では洪水にみまわれます。アッサムにはカタックの舞台で一度訪れたことがありますが、自然豊かで、あたり一面が緑・緑・緑。バーンスリー(竹笛)のよい材料が取れることでも知られています。本当に、まっすぐで、節の長い竹がすくすく育つところです。ところが、栄養が豊かな熱帯の土壌は、軽く、ふわふわして流れやすいのです。山から流れてくる水と土砂で、多くの人が犠牲になります。この時期の新聞には、手を固く握り合ってなくなったご夫婦の写真とか、赤ちゃんを木の枝にくくりつけ、水位より高く保ったものの、自分はその木にしがみつき、そのまま亡くなって硬直した母親の記事とかが出ます。

コルカタでも、大雨や台風のたびに、道路のマンホールが浮いて流されてしまい、その穴に落ちて人が亡くなります。水であふれているから、まさか下に穴が開いているとはわからないのです。

コルカタの別の知人からのメールでは、今回の台風がいかにすごいものだったのかが伝わります。オフィスから家に帰ろうと思ったが、バスには手すりのところまで人があふれ、乗れる状態ではなかった。タクシーを拾おうと思ったが、タクシーの運転手もお客を乗せるよりも自分の家に帰ることを最優先。道路が更に込んできて、タクシーに乗ったとしても、家まで何時間もかかる状況に。仕方なく、リキシャにのることに(手押しではなく自転車タイプ)。ところが、道路のあちらこちらに太い木が折れ、道がふさがっているため、何度も道をかえながらようやく家に到着したとか。彼女のオフィスで働く職員は、オートリリキシャで帰ろうと道に出たら、上から落ちてきた木で目の前のオートリキシャがつぶれ、中にいた男の子が下敷きに。必死で男の子を中から出そうとしたが、努力むなしくすぐに亡くなってしまったとか。「無事な身体で自分が家にたどりついたことは奇跡だわ」と知人も言ってました。そして、気になるのは路上生活者です。彼らは一体どこに逃げるのでしょう。

人間は、自然の前でいかに無力であるか。スラバニ師匠もよく言います、「自然の力に逆らおうとしてはいけない」と(またこれが、美しい、重みあるベンガル語で話されるのです)。インドでは、あの文房具屋の無愛想なおじちゃんも、おつりをごまかすバザールのおばちゃんも、超薄いチャイを出すドカンのお兄ちゃんも、みんな小さいときから肌で感じて生きています。自然の脅威にさらされたとき、人はほぼ平等に無力な存在となります。

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